2015年1月14日水曜日

浴衣の販売に関しての思い

愚痴みたいなものですが・・・


ユニクロやイトーヨーカドーやイオンなどで売られている浴衣があります。
浴衣と帯と草履がセットになって、数千円で売られています。

少し前は「安く浴衣が販売していれば、普段浴衣を着ない人も気軽に着られるから良いね♪」なんて思っていましたが、最近その考えを改めました。


本来浴衣は生地を買ってきて、自分で仕立てるか出来る人に仕立ててもらう物でした。
その浴衣に合わせて帯を選び、草履を選ぶ物でした。

そこここでセット浴衣が販売された結果、浴衣には帯と草履が付いている物という常識ができあがってきました。

また数千円で販売されている仕立てられた浴衣のほとんどが海外製。
しかも安くするため、生地は化繊、柄はプリント
化繊自体通気が悪いのに、プリントでふたをしたら暑くてかないません。

最初に来た浴衣がこの安い物でしたら、浴衣=暑い、着心地が悪い、もう着ない、といったことになりかねません。



浴衣 中国製



価格の安いセット浴衣は、浴衣を切る人のすそ野を広げたのではなく、浴衣文化を壊したのではないでしょうか。

また数千円という価格は、浴衣自体の価値を下げてしまいました。
数千円というのは、異常な価格です。
以前なった、千円ジーンズと同じような感覚の商品です。
(千円ジーンズはデニムではなく、カツラギ生地を使って価格を下げました)



日本の伝統文化を壊す物、そんな思いでセット浴衣を眺めています。



※ユニクロは現在浴衣の販売をしていないとの御連絡を受けました。
きちんと調べずに記事に乗せてしまった事をお詫びいたします。



また昨今の円安、海外の人件費の高騰で数千円のセット浴衣の販売が無くなる可能性があります。その場合、上記の販売店で販売が行われない可能性も出てきています。浴衣に限らず繊維業界を取り巻く事情は日々変化しております。
「セット浴衣のせいで浴衣に対する世間の常識が変わってしまった。」という趣旨として記事をよんでいただければ幸いです。

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