2014年6月26日木曜日

繊維産業

一般的にモノを作るというと、一つの工場で一から十まで加工し、作りあげる物と言うイメージがあるようですが、繊維産業では複数の会社が各工程ごとに加工を担当し、最終的に物にしていきます。


例えば旅館浴衣の場合、白生地を生地問屋から購入。それを染め工場に入れる。染めが上がってきたら裁断屋→縫製屋と言った感じで、様々な人々の手が関わって浴衣になります。



旅館浴衣の染め



昔、TV番組の製作会社から「浴衣が出来上がるところを取材させてください。」と言われたことがありますが、多分その時のアチラのイメージでは、「THE 浴衣工場!」みたいな工場があって、あっちの端では生地が染められ、こっちではミシンが並んでいて浴衣が縫製されていく、といった感じだったのでしょう。

実際は、浴衣を縫うのは内職のおばちゃんだし、裁断も個人のお宅だし、それぞれの工程は別の会社で行われているし、で染め工場も染めるだけだし、結局それらを全部撮ろうと思ったら大変な手間になります。


僕は繊維業界ですので繊維は分業制、と思っていたのですが、他の製造業でも同じかと思われます。
「物を作るには、複数の工場が力を合わせることが必要」と言う事が一般的でないのは、物作り出来ない社会の始まりなのかもしれません。



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